NFTに興味を持っている人は、大きく分けて3パターンに分けられます。自分の作品を出品するか、他者の作品を購入するか、投資のために活用するかのどれかです。そんなNFTをこれから始めてみようと考えている方に向けて、今回はNFTマーケットプレイスにてNFTを購入する方法・投資のための活用方法をご紹介します。
始める方法や注意点などをご説明していきますので、安全にNFTを楽しめるよう、開始前にぜひご確認ください。
NFT購入のための準備
NFTのマーケットプレイスでデジタルコンテンツを購入する手順は大きく分けて以下の3つです。
①仮想通貨(暗号資産)の口座・ウォレットの作成
②マーケットプレイスにログイン
③NFT作品を選択して購入
昨今話題となっているNFT。有名なデジタルアート作品は6900万ドル(約75億円)で落札されたり、ツイートが291万ドル(日本円にして3億円以上)で購入されたりと非常に成長規模の大きい市場です。これからも伸びていくであろうNFT市場で、価値が感じられる物を手にするための方法を確認しましょう。難しそうというイメージがあるかもしれませんが、実のところ操作はそこまで難しくなく、購入だけであれば自分でデジタルコンテンツをを用意する必要もないので、気軽に始めることができます。
ちなみに、手順①の仮想通貨(暗号資産)の口座・ウォレットの作成は出品・販売時と同じ手順になりますので、どちらをするにしても参考にしていただけます。
①仮想通貨(暗号資産)取引所の口座・ウォレットの作成
NFT売買の際には仮想通貨(暗号資産)が法定通貨の代わりにやり取りされます。NFT取引はイーサリアムブロックチェーン上で行われるため、取引ではイーサリアムが多く使用されます。今後使用される通貨が変わることがあるかもしれませんが、現時点では「イーサリアムが主なNFT取引の通貨のため、用意する必要がある」ということを覚えておいてください。
そして上記のようにNFT取引が可能となる市場プラットフォームのことをNFTマーケットプレイスといいます。NFT化されたデジタルコンテンツを売買できるオークションやフリーマーケットだと思っていただくとイメージしやすいかもしれません。では取引に必要なこの仮想通貨取引所の口座開設の方法を確認していきましょう。
仮想通貨取引所を選ぶ
現在数千以上の仮想通貨取引所(マーケットプレイス)が存在しているため、自分がどの取引所で口座開設するべきなのかを迷う人は多いのではないでしょうか。そんな方のためにいくつかの仮想通貨取引所をピックアップしたので、ぜひ選ぶ際の参考にしてみてください。
特徴 | URL | |
Open Sea | ・世界最大級のNFTマーケットプレイス ・取り扱いコンテンツはアート、ゲーム、トレーディングカード、音楽など幅広い ・こだわりがない場合はこちらがおすすめ ・海外のマーケットプレイス | https://opensea.io/ |
SuperRare | ・日本語には未対応 ・2018年からサービス開始している古参のNFTマーケットプレイス ・取り扱いコンテンツはアートなど ・海外のマーケットプレイス | https://superrare.com/ |
Rarible | ・取り扱いコンテンツはアート、ゲーム、音楽、写真など幅広い ・英語圏で利用されるマーケットプレイスだが一部日本語対応もしているため使いやすい ・海外のマーケットプレイス | https://rarible.com/ |
Coincheck NFT (β版) | ・Coincheckが運営するマーケットプレイス ・取り扱いコンテンツはゲーム、トレーディングカードなど ・ガス代(取引にかかる手数料)が無料 ・取引可能な仮想通貨数が多い ・日本のマーケットプレイス | https://bitcoin.dmm.com/ |
AdambyGMO | ・NFTコンテンツの流通を目的とした取引所 ・日本円での決済が可能 ・仮想通貨初心者でも気軽に利用することができる ・取り扱いコンテンツはデジタルアートなど ・日本のマーケットプレイス | https://adam.jp/ |
NFT Studio | ・日本円(クレジットカード)決済に対応しているためMeta Maskがなくても購入することができる ・取り扱いコンテンツはアートなど ・SNSからもログイン可能なため初心者でも始めやすい ・日本のマーケットプレイス | https://nft-studio.com/ |
取引数の多さでいうと世界最大級のNFTマーケットプレイスがNo.1ですが、日本のマーケットプレイスの方が仮想通貨についてあまり知識がない初心者でも始めやすいです。自分がどのようなデジタルコンテンツを出品したいのか、どんな環境で取引を行いたいかを考えたうえで、取引所を選択してください。取引所を選ぶポイントは、信頼できるマーケットプレイスかどうか、手数料の高さ、マーケットプレイスで希望に合ったコンテンツが取り扱われているかですので、これらも含めて考えていただくと良いです。
口座の開設
仮想通貨取引所を選択したら、続いて口座を開設していきます。どの口座を開設しても最初の操作はほとんど同じなので、今回はCoincheck NFT(β版)を例にとって開設していきます。
口座開設の流れは以下の通りです。
1.メールアドレス・パスワードの登録
2.設定したメールアドレス宛に届いたメール本文に記載されたURLからログイン
3.電話番号などの個人情報登録
4.各種重要事項の承諾と本人確認書類の提出
口座の開設ができたら作成した口座に日本円を入金します。銀行振込・コンビニ入金・クイック入金(パソコン・スマートフォン・ATMから入金できるサービス)の3つの方法のいずれかで入金できます。
入金が完了したら仮想通貨を購入します。前述したようにNFT取引においてはイーサリアムが基本的に使用される通貨となるので、イーサリアムを購入しておきましょう。
ウォレットの作成
続いて購入したイーサリアムなどの仮想通貨を管理するウォレットの作成をします。Coincheck NFT(β版)のマイページからMeta Maskをインストールします。NFTの入庫・出庫に必要なので必ずウォレットの作成はしましょう。
Meta Maskのインストールが完了したら、「Meta Maskに接続」と表示されます。その表示をクリックして連携を進めてください。連携が完了したらMeta Maskのアドレスが表示されます。ウォレットの作成が完了したら、購入したイーサリアムをMeta Maskに送金して、購入準備は完了です。
②③マーケットプレイスのログイン・購入方法
自分が利用するNFTプラットフォームを決めたら、まずはその公式サイトにアクセス・ログインします。そこから作品を購入しますが、操作はマーケットプレイスごとに異なるので、利用者の多いOpen Seaの操作方法をご紹介します。
Open Seaで作品を購入する方法
1.公式サイトにログイン
Open Sea公式サイトにアクセスし、サインインします。そうするとウォレットのサインインの要求画面になるため、Meta Maskのアカウントを接続してください。NFT作品を購入するためには選択したNFTプラットフォームとウォレットを接続することが必要なため、必ず必要な手順になります。もし最初にサインインしなくても、作品を選択して購入する前にウォレットとの接続の要求がされるため、最初にやらなくても問題はありませんが、最初にしておくことをおすすめします。接続が完了したら、名前とメールアドレスの登録、認証をします。
2.NFT作品の選択
公式サイトトップページ中央の「Explore(日本語だと探索)」というボタンをクリックします。するとデジタルコンテンツを探す画面に移行しますので、ここで自分の好きな作品を探してください。トレンド、カテゴリ、ランキング、価格ごとに探すこともできますし、画面上部には検索欄がありますので、こちらにキーワードを入力して作品を探すことも可能です。気になるコンテンツが見つかったら作品をクリックします。詳細画面になりますので、価格などの詳細を確認してください。
3.NFT作品の購入
~今すぐ購入の場合~
詳細画面に移行したら「Buy now(今すぐ購入)」を選択します。あとは決済を完了するだけです。
~オークション形式の場合~
固定の価格で購入するだけでなく、オークション形式で購入することができる場合もあります。その場合は「Make Offer」で購入希望金額をオファーしましょう。オファーしたい価格を入力し、操作は完了です。提示した価格を出品者が了承したら、提示価格で購入可能です。
4.購入するNFT作品が確定したら、作品の価格に加えてガス代(手数料)を合計したイーサリアムをMeta Maskに送金します。
以上でNFT化されたデジタルコンテンツを購入することができます。最初に口座さえ設定してしまえば、面倒な操作も特にありませんので、気軽にNFT作品を購入できますね。
NFTで収益を出すには?
購入したNFTを利用して収益を出すには2つの方法があります。1つ目は購入したNFT作品を転売すること。2つ目はNFT関連の仮想通貨に投資することです。これからも大きな成長が見込まれるNFT市場において、収益化の方法を知っておいて損はありません。では早速ご紹介していきます。
①転売方法
転売の基本ですが、NFT作品を安く仕入れて、買値よりも高値で販売することにより出た価格差益により収益を獲得する方法です。NFT知識を押さえておけばあとはアナログ作品の転売と大きな違いはありません。
1つ目のポイントは、市場の動向やトレンドの分析です。SNSやニュースやインフルエンサーの発信により爆発的に値上がりする可能性はありますので、日ごろからチェックしておくと良いでしょう。
2つ目のポイントは、購入したNFT作品をすぐに売らずに値上がりのタイミングまで待つことです。購入したNFT作品がなかなか高値がつかずとも諦めずに様子を見てみてもよいでしょう。
3つ目のポイントは適切なマーケットプレイスを利用することです。いくつかマーケットプレイスのご紹介をしましたが、主な取り扱いデジタルコンテンツはマーケットプレイスによって異なります。購入者・出品者はマーケットプレイスごとの特徴に合わせて作品のチェックを行っているため、特徴に合わないマーケットプレイスだったとしたら需要がない可能性もあります。そのため、自分がどんな作品を販売したいのかを明確にして、それに合ったマーケットプレイスを利用するようにしましょう。
また、日本でもNFTは広がっていますが、実は日本の利用者はまだ一握りです。今後拡大する余地はあると見込まれているものの、現状だとまだ英語圏など海外の利用者の方が多いです。世界最大級のNFTマーケットプレイスのOpen Seaもアメリカで設立されました。そのため、利用者の層を考えると、日本語で表記するのではなく英語で表記した方がリーチを増やすことができるでしょう。
②投資方法
NFT関連の仮想通貨に投資をすることによって収益化も見込めます。成長市場のため関連銘柄の値上がりは期待することができますね。NFT関連の仮想通貨銘柄とは、NFTの発行可能なブロックチェーンプラットフォーム上の通貨のことを指します。例えばNFTゲームのプラットフォーム上で使用されたりするようなものが該当します。
将来値上がりしそうな伸びしろのある仮想通貨銘柄を購入し、高騰したときに売ることによって差額を収益として得ることができます。最近はNFT関連のサービスを提供している企業も多く、そういった企業やサービスの動向などを見ることによって、投資先の銘柄を選んでみてください。
注意点
詐欺に気を付ける
購入を検討しているマーケットプレイスや投資した関連銘柄などが本当に信用できるのかをよく確認しておく必要はあります。例えば投資のために始めたゲームが購入後すぐにサービスを終了してしまうとなると、収益を出すことなくただお金を支払って終わってしまいます。利用前にどれだけの実績があるのかしっかりとチェックしてください。
著作権
NFT作品を購入しても、NFT作品の著作権はクリエイターにあります。勝手に作品の変更や改ざんを行うことは著作権の侵害に当たりますので注意しましょう。NFTはこういった法的整備面ではまだあいまいな部分が多いため留意いただく必要があります。
手数料高騰の可能性
NFT取引では、ガス代(取引を行う際の手数料)が発生します。このガス代は時期によって変動しますが、タイミングによっては購入時のガス代が非常に高くなる可能性があります。
価格変動のリスク
ここ1年でNFTの注目が一気に高まったことから、現在は取引価格が非常に高くなっています。しかし、今後このような価格高騰が続く保証はなく、価格変動が起きる可能性は大いにあります。NFTで継続的な収益化を望む場合、市場調査が非常に重要になります。